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欲望狂い咲きストリート。感想【ネタバレ無し】

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書店でオススメコーナーに平積みされていたので、少し前から目をつけていた小説。その時は買わなかったけど、何日か後になっても忘れられず購入してみた。

タイトルのインパクトがすごくて、なかなか忘れられなかった作品だ。

 

あらすじ

閉店した店ばかりが目立つ、寂れたシャッター商店街。 やくざのたくらみによりピ●サ●通りに変わるが、街は蘇った――。 場末のスナックで春をひさぐ女、歌舞伎町ナンバー1から堕ちたピ●サ●嬢、 一発屋に入れ上げた弁当屋の若社長、真っ暗闇の中で男を翻弄する49歳の母。 不器用な人間たちが愛しくなる、センチメンタル人情官能。 著者新境地!!

かつては賑わっていた商店街も、今ではシャッター通り。そんな状況をなすすでもなく指をくわえて見ているだけの商店街の2代目達。そんな彼らが、色々とわけあってシャッター通りの商店街を風俗にしてしまう。しかも皮肉なことに街は活気づいてしまうというストーリー。

 

しかも、シャッター通りを風俗街に変えようとするのは街を愛している若者ではなく、東京でうまくいかなくなり帰ってきたもの、地元でくすぶっている者、地元から出ていかざるをえなくなった者ばかりと、ヒトクセもフタクセあるような人物ばかりだ。

 

このヒトクセもあるような人物たちのダメっぷりは、他の小説ではあまり見ないタイプの人物像ばかり。そんな人達がシャッター通りをどう変えて、自分たちもどのように変わっていくのか。そこがこの小説の一番見応えのあったところだ。

 

読んでみた感想

タイトルとシチュエーションから「木更津キャッツアイ」のような雰囲気を想像していた。

しかし、全体を通して見てみるとそこまで大きく話が動かない。途中で突拍子もない現実離れした出来事が起こったのに、特に何かが大きく変わるわけではなく、平凡な終わり方をしてしまうというのが少し残念だった。

登場人物は、非常にクセのある人物で、ダメな感じを非常によく出しているのだが、どうしてそんな性格になってしまったのか、動機付けが若干弱かったように感じて感情移入する前に話しが終わってしまったことも、これまた残念だった。

 

ただし、アイデアは非常に興味深くワクワクするものだった。ストーリーのテンポもよくて、読み進めていくのが全く苦にならずに、次の展開がどうなるのかと興味を十分に引きつけてくれる部分は非常に魅力的だ。

それだけに、上記であげた辛口コメントのところが目立ってしまった。

 

さいごに

若干辛口コメントになってしまったが、本当にテンポとアイデアは素晴らしかった。この作品の作者草凪 優さんは元々官能小説を書いている作家さんのようだ。次回作もこういう作品を出すのだろうか。もし2作目があれば、もう一度読んでみたい。それだけ期待が持てる作者さんだ。

 

あらすじのところに「官能」という文字があるが、それほど官能の表現が多いわけじゃなくて、どちらかというと、わけありの人物の成長を追っていくのがメインの内容となっていた。

小説購入後、アマゾンのオススメの本のところに、本物の官能小説ばかりがでてきてしまった。まぁ、しょうがないか。

それでは今日はこのへんで。